自由保育と一斉保育の違いとは?特徴やメリットを解説
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保育園と幼稚園の違いは広く知られるようになってきましたが、同じ形態の「保育園」であっても、施設によって保育方針は異なります。その代表的な保育方針の違いが「自由保育」と「一斉保育」と呼ばれるものです。「私が思っていた保育じゃない…」「これでいいのかな?」と職場のやり方に疑問や不満を感じる場合、園の保育方針と自分の価値観が合っていない可能性があります。今回は、自由保育と一斉保育の違いについて解説します。
自由保育とは
自由保育とは、子どもの主体性を尊重した保育を行う保育方針を指します。子ども自身の「やりたい!」「どうしてだろう?」といった興味・関心を引き出し、自分たちで遊びを展開していけるよう、環境を整えたりきっかけを作ったりするのが保育士の役目になります。保育士は「子どもをサポートする立場」です。
自由保育の特徴
自由保育では、子どもが自分で遊びたいおもちゃを選んで遊びます。散歩やプール時などは除きますが、お部屋あそびの時間に保育士が主導権を握り、「今日はみんなで〇〇して遊びます!」といった活動はほとんどありません。「保育室はどうなってるの?」と思う人もいるかもしれませんね。各クラスに棚があり、複数のおもちゃが設置されています。ビーズのひも通しから、ブロック、パズルまでさまざまです。テーブルや椅子も用意されています。棚の中から子ども自身が好きなおもちゃを選択し、遊ぶのが自由保育の大きな特徴です。
自由保育=放任保育ではない
「子どもに教えることもなく、見守っているだけなら、放任してることと同じ」と捉える人もいるでしょう。しかし、自由保育は放任しているわけではありません。子ども同士のトラブルの際には仲立ちしたり、トイレトレーニングをしたりと、子どもと関わりながら行うサポートも、もちろんします。とはいえ、自由保育では子どもの主体性に重きを置いているため、「クラス全員で一斉にトイレに行く」スタイルではありません。子どものトイレの間隔を保育士が把握し、個別にトイレへ誘います。
自由保育のメリット
自由保育のメリットは、子どもの自主性が育まれることです。子ども一人ひとり、性格が違います。得意・不得意分野もそれぞれです。「やってみたい!」と自分で考え行動する意欲を引き出すには、子ども自身の興味のある遊びや事柄が必要不可欠です。結果的に、子どもの個性を伸ばせることにもつながります。大人でも好きなこと・楽しいことをしていると「もっとこうしてみたい」「こうしたらどうなる?」と、どんどん想像力や発想力が膨らみ、活動的になりませんか?
自由保育のデメリット
個性を伸ばすことを重要としているので、集団生活になじめない子どもがでてしまうのはデメリットといえるでしょう。保育園を卒園したあとは、ほとんどの子どもが小学校へと入学します。苦手な科目の授業も受けなければなりません。「いやだ」「やりたくない」では通りません。そのため、自由保育でずっと好きな遊びをしてきた子どもにとっては、我慢することができないケースも出てきてしまうこともあります。
一斉保育とは
一斉保育とは、事前に保育士が指導計画を立て、指導案通りに活動をすすめていく保育方針を指します。子どもたちは保育士が立てた指導案の活動に従い、みんなで同じ遊びをします。まさに「いっせい」です。
一斉保育の特徴
一斉保育では、その日の活動はあらかじめ保育士が指導案として立てています。お部屋あそびの時間も、使用するおもちゃは保育士が選んで子どもに提供します。「ここからここまでは積み木のコーナーね」「ここではブロックね」といった具合です。子どもたちが集団で遊ぶことにより、社会性を身につけられるようにするのが、一斉保育の特徴です。
一斉保育のメリット
一斉保育は集団で行動することが多いので、集団で生活するうえで必要になる社会性が身につくのがメリットでしょう。限られたおもちゃを譲り合う気持ちや、ときには我慢する忍耐力・友達と協力する協調性などが育めます。ある程度まんべんなくできるので、小学校生活にもすぐになじめます。全員で作り上げた達成感などを感じやすいのも一斉保育のメリットです。
一斉保育のデメリット
デメリットには、自主性が育まれない点が挙げられます。先生の指示に従って行動するので、自分で考えて行動する機会が少なく、指示待ちになってしまうケースも少なくありません。子どもたちが受け身の姿勢になってしまうのはデメリットといえるでしょう。
まとめ
自由保育と一斉保育は正反対の保育方針といっても過言ではありません。しかしどちらの保育にもメリット・デメリットはあり「どちらの保育がいいか」は、一概にはいえません。保育士として勤務するうえで大事なのは、自分の価値観や考え方がどちらに合っているか、ではないでしょうか。社会性を身につけることが大事だと考えるなら一斉保育、子どもの個性を伸ばすのが大事だと思うなら自由保育で働くとやりがいを感じられるでしょう。転職の際には、保育方針を参考にしてみてもいいですね。