待機児童問題の解消に役立つ「公園内保育所」とは

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保育園に入りたくても入れない、待機児童の問題は都市部を中心にいまだ大きな問題となっています。そこで、待機児童問題を解消する一つの方法として打ち出されたのが、都市公園の中に保育所を設置する「公園内保育所」の運営です。ここでは、公園内保育所とはどのようなものなのかについて、ご紹介していこうと思います。

「公園内保育所」とはどのような施設なのか

共働きやひとり親など、保育園に子供を預けて働きたいというニーズが増加するのに対し、受け入れる側の許容が足りないため起こっているのが、待機児童問題です。特に都市部では問題が深刻で、その解消のために国も乗り出していますが、いまだ完全に解決に至っているわけではないようです。待機児童問題が起こる要因として、「保育園施設(器)の不足」「保育士(人材)の不足」という2つのポイントが挙げられています。そこで、都市部における待機児童問題の解決策の一つとして、保育施設の不足を補うため都市公園内に保育所などの一部保育施設を設置することを認める、都市公園法の改正がなされました。これが「公園内保育所」の始まりとなったのです。

公園内保育所を設置するメリット

都市部における用地不足の解消

待機児童問題の解消には、保育園入園を希望する児童を受け入れる器である、保育園の設置を増やしていく必要があります。しかし、都市部では保育園を設置する用地が限られているため、保育園を増やすことが困難なのが現状です。そこで都市部では、もともとある広い公園の敷地の一部を保育施設の建設に充て、用地不足の解消につなげました。

騒音問題や交通問題の解消

都市部で保育園を建てようとすると、どうしても住宅街に建設するようになります。そこで建設に当たり近隣住民との間で発生するのが、騒音問題や交通問題です。住宅街での建設では保育園の敷地を十分に確保することは難しく、住宅との間隔もそこまで広くは取れません。そのため、「子どもの声がうるさい」という騒音問題はどうしても起こってしまうのです。また、登降園で生活道路が渋滞を起こすなど、交通の安全に関する問題も起こりがちで、これも近隣住民が建設に反対する大きな要因となっています。公園内に保育所を設置することは、住宅街に建設することで起こりがちな騒音問題や交通問題の解消にも、大きなメリットをもたらします。

将来的に公園に戻すことも可能

もしも将来的に少子化が進み、保育所のニーズが減少し施設の運用を停止することになった場合、その跡地の運用が問題になってきます。公園内保育所の場合、建物を撤去した後はそのまままた元の公園としてスムーズに再利用していくことができるので、跡地問題が起きにくいのもメリットとされています。

公園内保育所を設置するデメリット

公園の利用スペースが減る

公園に保育所を建設する際にまず大きなデメリットとして挙げられるのが、これまで老若男女問わず多くの人が利用していた公園スペースが減少してしまうという点です。遊びや散歩など憩いの場として利用してきた人にとって、「利用してきた場所が利用できなくなる」というのは不便と感じられ、建設反対の声にもつながりやすいそうです。

他の利用者への配慮が必要となる

公園は、一般の利用者の方はもちろん、園庭のない近隣の保育所の子どもも遊び場として利用していることがあります。公園内保育所の運営は、そうした一般利用者や近隣保育園の子どもたちへの配慮も重要なポイントとなってきます。どうしたら公園というスペースでお互いを共存させていくのか、その方法を公園内保育所側が考えて示していく必要があります。

公園内保育所を成功させていくポイント

2017年に全国で初めて設置された公園内保育所が、荒川区の都立汐入公園内にできた「にじの森保育園」です。この保育所の運営状況から、公園内保育所と公園がお互いに良い関係を築いていくためのポイントを、挙げさせていただきました。

保育園側と公園側の連携と協力

公園内保育園を設立し運営していくにあたって、最も重要になるのが公園側との連携と協力関係をしっかり築くことです。双方の情報を常に共有しあうことで、公園と保育園の共生・調和が図れる施設の設計をはじめ、運営していく中でお互いの安全を守っていくためにも、欠かせないポイントとなります。

地域住民との交流ができる

公園内保育園を成功させるため、もう一つ大切になってくるのが、公園を利用している地域住民との関係性を築くことです。「にじの森保育園」では、自治体や地域の方と一緒に設立に向けての話し合いを繰り返し、どうしたらお互いが気持ちよく公園というスペースを共有することができるかを決めていったそうです。こうして、「にじの森保育園」は地域住民との交流ができる場としても活用できるようになり、待機児童問題の解消だけでなく公園の活性化にも一役買うことができる施設となったそうです。

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